1歳児 年間教育保育計画
発達の特徴
- 歩行にともない探索活動が盛んになり、外界への興味や認識を広げていく。
- 身近な人の行動を模倣して新しい行動を獲得することによって、自信を持ち自発性を高めていく。
- 言葉で言いあらわせないことは、指さし、身振りなどで示そうとするなど、自分の思いを親しい大人に伝えたいという欲求が次第に高まり、二語文も話すようになる。
- 感覚や感情を表す言葉もわかってくる。
- 個人差が大きく、まだまだ大人の世話を必要とする。
子どもたちに体験・経験・習得してほしいこと
- 身体発達や健康状態を的確に把握しながら、一人ひとり子どもの生理的欲求を十分満たし、保育教諭の愛情豊かな受容により、清潔で気持ちのよい生活ができるようにする。
- 一人ひとりの子どもの気持ちを理解し、受容することにより、子どもとの信頼関係を深め、自分の気持ちを安心して表せるようにする。
- 楽しい雰囲気の中で、スプーンやフォークを使って、一人で食事をしたり間食を食べるようにする。
- 一人ひとりの子どもの排尿間隔を知り、おむつが汚れていないときは、便器に誘い、便器での排泄に慣れるようにする。
- 一人ひとりの子どもの生活リズムを大切にしながら、安心して昼寝などができ、適切な休息ができるようにする。
- 登る、降りる、跳ぶ、くぐる、押す、引っ張るなどの運動を取り入れたあそびや、いじる、たたく、つまむ、転がすなどの手や指を使うあそびを楽しむ。
- 保育教諭に見守られ、外あそび、一人あそびを十分に楽しみ、好きな玩具や遊具、自然物に自分からかかわり十分あそぶ。
- 保育教諭の話しかけを喜んだり、自分から片言でしゃべることを楽しむ。
- 保育教諭と一緒に歌ったり簡単な手あそびをしたり、絵本を見たり、また、身体を動かしたりして楽しむ。
教育保育の目標
- 健康的で安全な環境づくり、一人ひとりの子どもの身体の状態を観察し、睡眠など適切な休息を用意し、快適な生活ができるようにする。
- 一人ひとりの子どもの生理的欲求や甘えなどの依存的欲求を満たし、生命の保持と情緒の安定を図る。
- 安心できる保育教諭との関係のもとで、食事、排泄などの活動を通して、自分でしようとする気持ちの芽生えを促す。
- 様々な生活、あそびを通して、自由な活動を十分に行い、体を動かすことを楽しむ。
- 身の回りの様々なものを自由にいじってあそび、外界に対する好奇心や関心を持つ。
- 絵本、玩具などに興味を持って、それらを使ったあそびを楽しみ、子ども同士の関わりを持つ。
- 身近な音楽に親しんだり、身体の動きを楽しんだりする。
保育教諭が気をつけていること
感染症にかかることが多いので、発熱などの身体の状態、機嫌、食欲、元気さなどの一般的状態にも十分注意を払って観察を行う。
食欲や食事の好みに偏りが現れやすい時期なので、一人ひとりの子どもの健康状態に応じ、無理に食べさせないようにし、一緒に噛むなどの真似をして見せ、噛むことの大切さが身につくように配慮する。
歩行の発達に伴い行動範囲が広がり、探索活動が活発になり、予測できない行動も多くなるので、環境の安全性、多様な環境づくり、子どもの活動の状態、相互のかかわりなどには、十分注意をする。
個人差の大きい時期なので、一人ひとりの子どもの発育・発達状態をよく知り楽しい雰囲気をつくるなどして、子どもたちが興味を持ち、自分からあそびを楽しめるように配慮する。
子どもの相互のけんかが多くなるが、自己主張を尊重しながら、保育教諭の優しい語りかけなどによりお互いの存在に気づくように配慮する。